勤務医のための「歯内療法」完全ガイド(初級)

視聴対象:勤務医 - 初級

講師:北村和夫

歯内療法の三種の神器と呼ばれる歯科用コンビームCT、マイクロスコープ、そしてニッケル・チタン製ロータリーファイル、それらを駆使することで歯内療法の成功率が格段に向上するようになったのは、大きな福音と言えるかもしれません。しかしながら、それらを使いこなすには相応のトレーニングと経験が必要です。さらにそれらをすべて導入するためには、莫大なコストがかかるなど広く標準化される日本になるまでには、まだまだ多くのハードルがあります。では、歯内療法は、それらの三種の神器を揃えなければ治療の成功率が高まらないのでしょうか? そうではありません。いつの世も基本をおろそかにせず、一歩ずつ着実に歩み続けたものだけがさらなる高みに到達できます。歯内療法も同様であり、あらゆる手技や知識を1つひとつ基本からしっかり積み重ねた先に、その成功率を高める道が拓けるのです。このコンテンツでは、若い先生方(特に勤務医として経験の浅い先生)に向け、根管治療のイニシャルトリートメントについて、5つのコンテンツにわけ講義はもちろん、実習も踏まえその勘所ついて解説しています。

まとめ買い¥20,000

※ 購入完了後、このページで本編をご視聴いただけます


Vol.1: 根管治療にマストな根管解剖と髄室開拡

収録時間:49分 ¥5,000

ここでは根管治療に必要な根管の解剖について、歯種別に解説しています。それらの根管解剖をもとに、適切な髄室開拡窩洞はどのような形になるか歯種別に解説しています。ぜひ、根管治療を始める前に、もう1度工夫してください。


Vol.2: 根管治療の成功率アップにマストな無菌的処置

収録時間:55分 ¥5,000

ラバーダム防湿を行うと、成功率がアップするという報告があるのは、多くの先生がご存じでしょう。実際、どこの大学でもラバーダム防湿の講義並びに実習は行われています。しかしながら、歯内療法を専門に行なっている先生でも、5割はラバーダム防湿をしない症例があるとの報告があります。ラバーダム防湿は、学生でも5分でかけることができます。先生方であれば、少しトレーニングを積むだけで2~3分でラバーダム防湿を完了できます。このビデオで紹介したラバーダム防湿のかけ方のコツをマスターしていただき、臨床に取り入れて治療の成功率をアップさせましょう。


Vol.3: ここを身につけてほしい! ハンドファイルによる根管形成の勘所

収録時間:55分 ¥5,000

昨今、NiTiロータリーファイルによる形成が紹介されていますが、根管形成の基本はハンドファイルによるものです。ぜひ、NiTiロータリーファイルを使用する前に、ハンドファイルの正しい使い方をマスターしてください。特に今回は、ハンドファイルの持ち方について詳細に解説しています。多くの先生が、無意識にハンドファイルを握っています。無意識に握ると削れやすいところが削れる、すなわち根管主導の根管形成となってしまいます。ここではハンドファイルを意識して握って、削りたいところを削るドクター主導の根管形成法について学んでいただきます。


Vol.4: これだけは身につけてほしい! 根管洗浄・根管消毒の基本

収録時間:55分 ¥5,000

日本では根管洗浄は次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素水によるものが教育されています。しかしながら米国では次亜塩素酸ナトリウムの効果を過酸化水素水で中和することによりなくなってしまうということが明らかになっているため、教科書にもその記載がなくなっています。一方、各国で行われているのは次亜塩素酸ナトリウムによる根管洗浄です。なぜかというと、根管内でバイオフィルム化した細菌を取り除くのは次亜塩素酸ナトリウムが唯一の薬剤と言われているからです。さらに、次亜塩素酸ナトリウム単独よりも、EDTAを併用するとより効果的であるとの報告もあります。また機械的拡大形成には限界があり、非切削面に対して有効な機械的洗浄法としてニッケル・チタン製のXPエンドフィニッシャ、ならびにプラスチック製のエディについて詳細に解説しています。


Vol.5: これだけは身につけてほしい! 根管充填の基本

収録時間:51分 ¥5,000

根管充填のグローバル・スタンダードは長らくガッタパーチャとシーラーを用いた加圧充填と言われていました。側方加圧充填が良いのか垂直加圧充填が良いのか、長い間論議されていました。今では、どちらも優位性がないというのが一般的な考え方です。加圧が必要だったのはシーラーが収縮したからです。シーラーは、収縮する密着性のシーラーから接着性のシーラー、現在では結合性のシーラーへと進化を遂げています。結合性のシーラーでは、MTAやバイオアクティブガラスなど生体親和性の良いものが使われています。それらを用いると、シーラー層は収縮しないため、必ずしも薄くする必要はありません。ガッタパーチャ自体、経年的に劣化します。シーラーが収縮しないで溶解しなければ、シーラー層は厚くても良いと考えるのがこれからの根管充填ではないでしょうか。マッチドコーンテクニックや、根管との一体化(モノブロック化)について本編では解説しています。